顧客対応の返信文をAIでつくる手順
問い合わせの要点整理から返信下書き、人の確認までを行う手順
お客様からの問い合わせへの返信は、正確さと丁寧さの両方が求められます。生成AIに要点整理と下書きを任せ、事実確認と最終判断を人が行えば、品質をそろえながら返信時間を短くできます。お客様への送信は、必ず人が確認してから行います。
目的
- 問い合わせの内容と求められている対応を素早く把握する
- 担当者によって品質がばらつかない返信文を作る
- 返信テンプレートやFAQを育て、対応を効率化する
準備するもの
- 返信のルール:会社の対応方針、返金・交換の条件、使ってよい表現・NG表現
- 過去の模範的な返信例(個人情報を除いたもの)
- 商品・サービスの最新情報(FAQ、規約)
- 会社が許可したAIツール(問い合わせ管理システムに組み込まれたAI機能など)
手順
- 個人情報を伏せる:氏名、住所、電話番号、注文番号などは、AIに渡す前に【氏名】のように置き換えます(会社が許可した環境で扱う場合もルールに従います)。
- 要点を整理させる:問い合わせの種類、お客様の要望、感情の度合い(困っている・怒っている)、必要な確認事項をまとめさせます。
- 事実を確認する:注文状況、在庫、規約上の対応可否は、人が社内システムで確認します。AIに推測させません。
- 返信の下書きを作らせる:確認した事実と対応方針を渡し、トーンを指定して書かせます。
- 人が確認して送る:事実、約束していいこと、言葉づかいを確認し、必要に応じて修正して送ります。
- テンプレートに還元する:よくある問い合わせの良い返信は、テンプレートやFAQとして蓄積します(社内FAQボットにも活用できます)。
プロンプト例
以下はお客様からの問い合わせです(個人情報は伏せています)。
1. 問い合わせの種類と、お客様が求めていることを2行で
2. 返信前に社内で確認すべき事項を箇条書きで
---
{問い合わせ本文}返信の下書き:
確認結果:商品は発送済み、配送業者の遅延で到着が2日遅れる見込み 方針:お詫びし、追跡番号を案内。送料の返金は対象外 条件:丁寧だが簡潔に、200字程度。言い訳がましくしない。 確認できていない約束(日時の保証など)は書かない。
うまくいかない時
- 定型的で冷たい:お客様の言葉を一部受け止める一文を入れるよう指示し、模範例を渡します。
- できない約束を書く:「規約にない対応は提案しない」「確認結果にない事実は書かない」と明記します。
- 長すぎる:字数と構成(お詫び→状況→対応→結び)を指定します。
- クレームが激しい:感情的な問い合わせや法的な主張を含む場合は、AIの下書きに頼らず、責任者にエスカレーションします。
注意点
- 個人情報:個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を含むプロンプトを入力する際の注意喚起を出しています。利用目的の範囲内か、サービス側での扱いはどうかを確認し、会社のルールに従ってください。
- 自動送信しない:AIの返信をそのままお客様に自動送信する運用は、誤回答のリスクがあります。人の確認を必ず挟みます(ハルシネーション)。
- 記録:返信内容は対応履歴として残し、誰が確認したかを明確にします。
- 関連:メール・文章の下書き、プロンプト
参考リンク
編集: AI Play 編集部 最終更新: 2026-10-25