採用(求人票・面接準備)にAIを使う手順
求人票の作成と面接の質問設計をAIで効率化し、公正さを保つ手順
採用活動では、求人票(ジョブディスクリプション)の作成や面接の質問づくりに生成AIが役立ちます。一方で、採用は応募者の人生に関わる判断です。AIは「準備の補助」にとどめ、合否の判断は人が行い、公正な採用選考のルールを守ることが大前提です。
目的
- 仕事内容・必要なスキル・魅力が伝わる求人票を短時間で作る
- 職務に必要な能力を確かめるための、評価基準と面接質問をそろえる
- 面接官による質問や評価のばらつきを減らす
準備するもの
- 募集ポジションの情報:業務内容、チーム、必須・歓迎スキル、労働条件(正確なもの)
- 活躍している社員の特徴(個人を特定しない形で)
- 社内の採用方針、評価シート
- 会社が許可したAIツール
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」の確認
手順
- 職務を言語化する:入社後1年で期待する成果、日々の業務、必要なスキルを箇条書きにします。
- 求人票の下書きを作らせる:仕事内容、必須・歓迎要件、働く環境、選考の流れを、読み手(転職希望者)目線で書かせます。
- 表現をチェックさせる:性別・年齢などを限定するような表現、あいまいな表現、誇大な表現がないか指摘させ、人が最終確認します。労働条件は必ず人事が正確な値を確認します。
- 評価基準を作る:職務に必要な能力を3〜5項目に分け、各項目で「どんな行動・経験があれば評価するか」を定義させます。
- 面接質問を作る:評価項目ごとに、過去の具体的な行動を聞く質問と深掘り質問を作らせます。
- 質問を点検する:職務に関係のない質問(下の注意点)が入っていないか確認します。
- 面接後の記録を整える:面接メモの整理に使う場合も、評価と合否の判断は面接官が行います。
プロンプト例
以下のポジションの求人票を作ってください。 職種:SNSマーケティング担当(正社員) 業務:企業アカウントの企画・運用、インフルエンサー施策の進行管理 必須:SNS運用の実務経験1年以上 歓迎:動画編集、日中両言語でのやり取り 条件:給与・勤務地は【人事記入】とプレースホルダーにする 構成:仕事内容/この仕事の魅力/必須要件/歓迎要件/選考フロー 性別・年齢・国籍などで応募者を限定する表現は使わないでください。
面接質問:「『企画力』を評価するための質問を3つ。過去の具体的な行動を聞く形で、深掘り質問も付けてください」
うまくいかない時
- どの会社にもありそうな求人票になる:チームの実際の様子、入社後の具体的な仕事例を入力します。
- 要件が多すぎる:「本当に必須なものを3つまで」と絞らせます。
- 質問が抽象的:「あなたの強みは?」ではなく、「〜した経験について、そのとき何をしましたか」の形に直させます。
注意点
- 公正な採用選考:厚生労働省は、本籍・出生地、家族の状況、宗教、支持政党、尊敬する人物、愛読書など、本人に責任のない事項や思想・信条に関わる事項を尋ねないよう示しています。AIが作った質問にこれらが含まれていないか必ず確認します。
- 個人情報:応募者の履歴書や個人情報を、許可されていないAIサービスに入力しないでください。
- AIに合否を決めさせない:AIによる評価には偏り(バイアス)が入る可能性があります。合否は人が、評価基準に基づいて判断します。
- 関連:プロンプト、ハルシネーション、AI倫理
参考リンク
編集: AI Play 編集部 最終更新: 2026-10-25