Excel・スプレッドシートのデータをAIで分析する手順
表データをAIに渡し、集計・グラフ・傾向の発見までを行う手順
売上表やアンケート結果などの表データは、生成AIに渡すと集計やグラフ化、傾向の読み取りを手伝ってもらえます。関数やピボットテーブルに詳しくなくても始められますが、計算結果の検算は欠かせません。
目的
- 「何が売れているか」「どこで落ちているか」を素早く把握する
- 関数・ピボットテーブル・グラフの作り方をAIに代わりに考えてもらう
- アンケートの自由記述をテーマ別に分類する
準備するもの
- 分析したいデータ(Excel、Google スプレッドシート、CSV)
- ツールの例:Microsoft 365 の Copilot in Excel、Gemini のファイルアップロード、ChatGPT や Claude のファイル分析機能
- 「何を知りたいか」の問い(例:先月比で落ちた商品はどれか)
手順
- データを整える:1行目に列名、1行1件、結合セルなし、合計行なしの「表」の形にします。Copilot in Excel の公式ヘルプでも、表または表形式の範囲で動作し、非構造データには向かないとされています。
- 個人情報を外す:氏名・メール・電話番号などは削除するか、ID に置き換えます。
- 列の意味を説明する:「amount は税抜金額(円)」のように列の定義を最初に伝えます。
- 問いを具体的に聞く:「売上の推移を月別に」「地域別の上位5商品」など、列名を指定して質問します。公式ヘルプでも、分析したい列を明示すると精度が上がるとされています。
- 計算方法を確認する:AIが使った式やコード(Copilot in Excel では生成された Python コードを展開して確認できます)を見て、意図どおりか確かめます。
- 検算する:合計値や件数など、いくつかの数字を自分でフィルターや SUM で確認します。
- 示唆をまとめる:「この結果から考えられる仮説を3つ。ただしデータで確認できることと推測を分けて」と頼みます。
プロンプト例
添付はECサイトの2026年1〜9月の注文データです。 列:order_date(注文日), sku(商品コード), category, qty(数量), amount(税抜・円), channel 1. 月別売上の推移を表とグラフで 2. カテゴリ別の売上構成比 3. 直近3か月で前年同期比が大きく落ちたSKU上位5件 計算に使った方法を最後に説明してください。データにないことは推測しないでください。
関数を知りたいときは「C列が空白でない行のD列合計を求める関数を、Excel と Google スプレッドシートの両方で」のように頼めます。
うまくいかない時
- 数字が合わない:日付が文字列になっている、全角数字が混じっている、などデータ側の問題が多いです。型をそろえてから再実行します。
- 大きすぎて読み込めない:必要な列と期間に絞るか、先に集計してから渡します。
- グラフが見づらい:「棒グラフで、横軸を月、色をカテゴリで」と具体的に指定します。
- それらしい結論を断定してくる:相関と因果を混同していないか確認し、「データで言えること」と「仮説」を分けさせます。
注意点
- 情報漏えい:顧客データ、従業員データ、未公開の財務数値は、会社が許可したツールと契約プランでのみ扱います。個人情報は事前に削除・匿名化します。
- 確認作業:AIの計算ミスや列の取り違えは起こります。報告に使う数字は必ず元データで検算します(ハルシネーション)。
- 再現性:同じ質問でも結果の表現が変わることがあります。定例レポートは、AIに作らせた関数やピボットを表に残して再利用するのが安全です。
- 関連:プロンプト、コード実行、AIエージェント
参考リンク
編集: AI Play 編集部 最終更新: 2026-10-25