画像生成AIの基本(text-to-image / image-to-image)
文章や画像を入力して新しい画像を作るAIの基本操作と注意点
画像生成AIは、文章や画像を入力として新しい画像を作り出すAIです。入力の種類によって「text-to-image(テキストから画像)」と「image-to-image(画像から画像)」に大きく分けられ、多くのサービスがこの2つを中心に機能を組み立てています。ここでは仕組みの概要と、実務で使うときの基本を整理します。
text-to-image(テキストから画像)
文章(プロンプト)だけを入力して画像を生成する方式です。txt2img、T2I と略されることもあります。内部では多くの場合 拡散モデル が使われ、テキストを数値化した情報を手がかりにノイズから画像を作ります。
プロンプトの基本構成の例:
- 主題(何を描くか):「白いマグカップに入ったコーヒー」
- 構図・視点:「真上から」「クローズアップ」
- 雰囲気・光:「朝の自然光」「やわらかい影」
- スタイル:「写真風」「水彩イラスト風」
- 用途:「横長のバナー用」など(アスペクト比は設定で指定できるツールが多い)
ツールによっては、写したくない要素を指定する「ネガティブプロンプト」も使えます。
image-to-image(画像から画像)
既存の画像を入力し、それをもとに別の画像を作る方式です。img2img とも呼ばれます。代表的な使い方は次のとおりです。
- スタイル変換:ラフスケッチを清書風に、写真をイラスト風に。
- バリエーション作成:構図は保ったまま色味や質感を変える。
- インペインティング(Inpainting):画像の一部を塗りつぶして、その部分だけを描き直す。不要物の除去などに使います。
- アウトペインティング(Outpainting):画像の外側を描き足して、画角を広げる。
多くのツールには「元画像をどれだけ残すか」を調整する強度(Denoising strength などと呼ばれます)があり、低いと元画像に近く、高いと大きく変化します。
対話型の画像編集
最近は、チャットで「背景を夜にして」「文字を消して」と指示するだけで編集できるマルチモーダル型のサービスも増えています。仕組みはサービスごとに異なりますが、利用者から見ると text-to-image と image-to-image の境目が薄くなってきています。
より細かく制御したいとき
- 特定のキャラクターや画風を再現したい → LoRA
- ポーズや構図を正確に指定したい → ControlNet
- 画像をもとに動かしたい → 動画生成AI(image-to-video)
実務で失敗しやすい点
- 文字の描画:看板やロゴの文字が崩れることがあります。正確な文字は後からデザインツールで入れるのが確実です。
- 手や細部の破綻:指の本数や小物の形が不自然になることがあるため、拡大して確認しましょう。
- 一発で決めようとしない:シード(乱数)を固定し、プロンプトを少しずつ変えて比較すると狙いに近づけやすくなります。
権利・安全面の注意
- 他者の画像を入力に使う場合:image-to-image に他者の写真やイラストを入れると、生成物が元作品に類似しやすくなります。権利を持つ素材、または利用許諾のある素材を使いましょう。
- 実在の人物:本人の同意なく実在人物の画像を生成・公開すると、肖像権や名誉の問題につながるおそれがあります。
- 著作権の考え方:日本の考え方は文化庁「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)にまとまっています。商用利用の前に、利用サービスの規約とあわせて確認してください。
- AI生成の表示:社外公開時は ウォーターマーク やAI生成表示の扱いを確認しておきましょう。
参考リンク
編集: AI Play 編集部 最終更新: 2026-10-25